英国ヴィクトリア ヤングヘッド クラウン銀貨をコレクション

国内でもコレクションに人気カテゴリーであるヴィクトリアクラウン銀貨シリーズ。

ヴィクトリア クラウン銀貨は1839年から1900年の間に発行されました。 

クラウン銀貨には大きく分けて以下の4種類が存在します。

  • ヤングヘッド     :1839年 1844年 1845年 1847年 1879年
  • ゴシック            :1847年 1853年
  • ジュビリー         :1887年~1892年
  • オールドヘッド  :1893年~1900年

 

この4種を集めようとするにも状態の良いものは年に数回出てくるか出てこないかですので時間も要します。くわえ、この中でもより希少性の高いものから集めようとなると予算も最低1千万円以上必要となってきます。

今回は「ヤングヘッド」をみていきたいと思います。

 

●ヤングヘッド 

彫刻家はウナとライオンやスリーグレイセス、ゴシッククラウンで有名な伝説の彫刻家ウィリアムワイオン氏です。

コインの直径約37㎜重量約28.27gと大型の銀貨となります。

表面に若いヴィクトリア、裏面にシールドがデザイン。

裏面にはイギリスの紋章が中心に描かれています。紋章の左上と右下は英国王室の紋章で、左下のハープはアイルランド、右上の獅子はスコットランド王室の紋章を示しています。

ヴィクトリアは1819年生まれなので、ヤングヘッドのデザインはちょうど20才頃のヴィクトリアを描いたものとなります。ヴィクトリアは1837年に女王の座につきますが当時わずか18才という若さでの即位でした。

 

 ヤングヘッドの発行枚数は以下の通りです。

    1839年        300枚(プルーフ貨のみ)

    1844年   94,000枚

    1845年 159,000枚

    1847年 141,000枚

 1879年     既知3枚

 

このヤングヘッドには3種類のエッジがあります。

 

Cinquefoil Edge」と「8point star edge stops」と「plain edge」

左の「Cinquefoil」は五葉飾りとしてお花キジムシロを刻印されています。

右の「8 point star」8つの線上で描かれています。

NGC社鑑定ではスターの方が少ない結果が出ています。ただし、鑑定初期にはこのエッジの種類を分けずにスラブに入ったものも多いとされており、正確な統計をみてみたいところです。

「Plain edge」はプルーフのみ。

 現在(2022年)の取引価格では、62以上を収集するにプルーフで500万円〜、ミントステイトで100万円〜程度となってきます。ヘリテージオークションには2014年を最後に高鑑定は出てきていないため、出てきた場合はどこまで価格を伸ばすのか楽しみどころでもあります。ヘリテージで高値を大きく更新した場合は、価格的にもその後ますます入手が難しくなることは間違いありません。見かけた時は思いきって入手しておくことが吉だと思います。

 

世界中で人気が絶えず、コレクション性、資産性ともに魅力が尽きないコインの一つです。

これからアンティークコインを始められる方、ヴィクトリア女王のクラウン銀貨をすべてプルーフでコレクションコンプリートに挑戦されてはいかがでしょうか。

ミントステイトは一般に流通していただけに発行枚数は多いものの、状態の良いものは少ないです。下記MS62とAU55ご検討頂ければと思います。

1844年 英国 ヴィクトリア クラウン銀貨 ヤングヘッド MS62

1845年 英国 ヴィクトリア クラウン銀貨 ヤングヘッド AU55