ハイパーインフレを経験したジンバブエの人々から学ぶことあります。

2022年5月、日本でもインフレが商品価格に現れるようになり、肌身を持ってインフレというものを感じるのではないでしょうか?これまでは企業努力により、商品の量や質やサービスを下げることで価格は維持されていたので、気づきにくかったと思います。

2007年頃から2009年にかけて急激なハイパーインフレに見舞われ通貨が破綻したジンバブエをご存知でしょうか。 

前月比50%以上の物価上昇がハイパーインフレという定義となっています。

 

ハイパーインフレは日本で起こるとはほとんどないと言う意見が多いですが、本当にそうでしょうか?ジンバブエハイパーインフレの発端はある政策の影響で食品等の生産が激減したことととなっています。日本は島国です。入ってくる物資がストップした場合どうなりますか?ジンバブエ以上に物資の確保が困難であることは容易に想定できるでしょう。

 

こちら1冊の興味深い本があります。

 

ジンバブエのハイパーインフレ人類学として書かれています。

この本は、経済学的視点ではなく人類学的視点で書かれており、ハイパーインフレの中、実際に人々はどのように生活していたのかなどがリアルに記録されています。

 ここでは、ジンバブエの細かい歴史や内容は割愛させて頂き、ハイパーインフレになった場合、庶民が特にどんなことに困ったのかピックアップしてみたいと思います。

 

・物やサービスの価格が毎日変わる

食品や生活必需品は当然ながら、次の日のバスやタクシーの運賃も変わった。適正価格を判断することも難しく、価格は毎日変わるが、価格変動幅は予測不可能で毎日の生活に不安が尽きない。

 

・物資が常に不足、闇市

生活必需品が店頭に並ぶことは無くなった。既存の流通インフラは機能しない。南アフリカなどの近隣諸国から入ってくる物資の多くは闇市で流通するようになり、欲しいものがあれば人伝えに情報を探す日々であった。闇市が確立した。闇市で生活必需品を高い価格で売買することに多くの人々は容易に馴染めず、やるせなさや不快や不安、倫理抵抗感を示し困惑。

 

・銀行の引き出し制限

1日の引出し上限額が定期的に引下げられたため、給料日に全額引き出すことはできなかった。次第に上限額では1日の生活費もままらなくなった。加え、ATMや窓口には常に長蛇の列で時間がかかった。

 

・おつりがない

銀行の引き出し上限があることと紙幣が高額な単位になったため、買い物の精算がとてもやりづらい。高額紙幣で支払うにも販売側におつりがないから待つか買えない。小額紙幣で買うにも多くの枚数の紙幣が必要で数えるのに不便も最高潮。

 

・預金の価値と現金の価値が変わる

2008年6月頃には銀行引出し上限額が極端に低くなった。いわゆる預金封鎖に近い状況だった。引き出せないため、闇市でも現金の価値が預金の価値より高く評価され実際に異なるレートで取引された。販売側はクレジットカードやデビットカードで支払いを受けることは難しかった。それは日々紙幣の価値がなくなっていくことと、現金として引き出せないことからである。

 

・年間2億%を超えるインフレ

もはや、聞くにもわからない状態ですね。1ドル=7〜10億ZDだったとされており、実際の計算は違いますが仮に円に置き換えると、ペットボトルのミネラルウォーター1本が10億円で売っていたことになります。

 

・外貨米ドルを売買に使うことに

ジンバブエドル現金で支払おうとするも、現金そのものが不足しているため多額の現金は誰もが容易に入手できなかった。 預金封鎖にデノミを実施、そして国は外貨の使用を認めたがしかし、多くの人々が見たこともない米ドルを使用することには抵抗がある上、偽札を受け取ってしまうリスクや不公平なレートで両替してしまう不安などがあり混乱した。日本円が使えずにドルで生活を始めることになるということになるのですから、まさに困惑ですね。

 

2007年にハイパーインフレが始まり2009年1月に複数通貨制が導入されハイパーインフレは終息しました。公式に外貨化されたことで企業や小売店や公務員の給料まで全ての取引が外貨で行われるようになり食品や生活必需品やサービスの価格が当たり前のように毎日変動することもなくなり平穏な生活が戻ったとのこと。

 

簡単ではありますが、まとめると以下の対策が必要だと思います。

 

① 1〜2年間に必要な生活必需品や食品は確保しておく。

日本で生活に困る物はトイレットペーパーやティッシュペーパー、ゴミ袋。主食のお米は玄米だと数年持ちます。こちら首相官邸公式ページに災害時用ですが同様だと思います、最小限の備えが記載されております。

 

② 銀行に多くを貯金しておかない。

日本もすでにペイオフ制度は完了しており、今でも1日の出金額や振込額は制限されています。ただでさえ日本円の全現金分が紙幣発行されていない現状に、皆が現金を必要とすればジンバブエと同様引出し上限は低くされる方向性になることは理解し、最悪は預金封鎖をも想定した対策が必要との認識です。日本でも近くは1946年に預金封鎖は起こっています。

 

③ 資産の一部を外貨や貴金属に変えておく。

外貨で持っておくことがリスクヘッジとなるかは2022年今の現状から見て不穏ではありますが、時系列から有利に働く可能性もあります。しかし、ロシアをはじめすでに多くの国々が金本位制を検討しているところから、かつ中央銀行も金を買っていることからも、個人も金地金を持っておくことが王道だと考えます。

 

④ 特有の稼ぎ方を知っておく。

本書では「お金を焼く」「バコシ」という現地で実際に行われた預金レートと現金レートそして外貨を利用した現地通貨の増やし方ハイパーインフレを生き抜くトリックが紹介されています。しかしながらこの方法も最終は利用できなくなることになるのですが、考え方として知っておくのは有益です。詳しくは本書をご参考ください。

 

本書の中に印象的な一文がありましたので抜粋させて頂きます。

「私の親族と友人はみんな、愚かすぎた。インフレの意味がわかっていなかった。急いで現金を処分しなかったのだ・・・。」

 

インフレにおいて合理的で賢い選択は、通貨の減価による損失をなるべく回避することになります。

異常事態時に、日本円を取得するにも外貨を取得するにも、交換できる現物に変えておくことが最も重要です。

日常の食品や生活必需品を買うために必要な資金の確保は、金地金や銀地金を現物で持っておくことが有効です。2年分くらいの生活費分を金銀地金で蓄え、かつ金貨や銀貨、小さい金地金バーを小分けで持っておく方がいざというときは利用しやすいと考えて下さい。

それ以上の余剰紙幣資産は、様々な現物資産に変えておきましょう。

金地金キロインゴット、 宝石、貴金属製品、不動産、車、ロレックス、コレクションアイテム(アンティークコイン、モダンコイン、古銭、ペルシャ絨毯、絵画、骨董品、日本刀、アンティーク家具、ワイン、ウィスキー、お皿、カップ、スニーカー、ハイブランドレア品、トレーディングカード、レトロゲーム、クラシックカー、レア車、バイク、切手、ギザ十、ギター、フィギア、レコード、万年筆、カメラ、キャラクターグッズなど)

 以上多くを取り上げましたが、ハイパーインフレ下、実物資産であってもどれも今の価値を100パーセントを保全できるものとは考えません。ただし、価値がゼロになることもありません。コレクションアイテムからどれにしようかと考えると楽しいですね。いざ手放す時はさみしさを想像します。

ハイパーインフレ前後において、

・円を取得する目的

・外貨を取得する目的

とに分けて分散させて保有してくことが望ましいと思います。

 

外貨を取得する目的としては、アンティークコイン、モダンコイン、銀金地金型コイン、ロレックス、トレーディングカードをおすすめします。価格帯も様々で管理がしやすく合理的で人気です。世界中どこにもコレクターがいるため、国内にいる外国のコレクターに買ってもらうことや、海外オークションを利用するなど国外に販売できれば外貨のまま取得することもできます。海外に口座がない方は、こちらWiseを利用すれば海外に行かずとも外貨での受け取りが国内にいて可能になります。

ハイパーインフレが起こる起こらないにせよ、インフレが継続する現在において、紙幣ベースの資産のみで資産を防衛、保全することは困難です。

あの時「急いで現金を処分しなかったのだ・・・。」と振り返らないでよい対策を。